野球肩

野球肩とは
野球肩は野球の動作、ピッチャーの投球時・他のポジションの送球動作で多く発症します。野球肩という名前は肩周辺に発生する「上腕二頭筋腱炎」「腱板炎」「リトルリーガーショルダー」「インピジメント症候群」「関節唇損傷」などの病態の総称であり症状や損傷部は様々な可能性があります。

上腕二頭筋は肩の付け根に近くなると細い腱になり、骨のトンネルを通過するため、その部分で損傷しやすい。

腱板とは、肩を構成している棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋のこと。肩の頂点部で骨と骨の間にはさまれており、小さな外力でも損傷しやすい
特に肩の関節の特徴としては一般的には可動域が広いことが一つ挙げられると思います。この可動域は関節の可動域だけでは何度も再現することが出来ません。重要になるのは「肩甲骨」の動きです。
もともと我々が四足歩行であった時は肩甲骨の役割は上半身が地面に倒れ込まないように支える役目があったと言われています。
チーターや他の四足歩行の動物を見てもk他を我々のように360°回したりなどは行わない。
人類は二足歩行になり、肩や腕を一つのツールとして使い始めた事で肩甲骨の役割も大きく変わっています。
肩甲骨は普段スポーツや日常生活で肩を動かしたり、腕を上げた時に実感としてほとんど動きていうことが分からないことが多いです。
しかし実際は腕を前から上げる時、約30°前後から肩甲骨は背骨から離れるつまり身体の外側にスライドする動きが伴います。前だけでなく、横から、後ろからどの方向から上げても肩甲骨の動きが伴います。
その理由は肩の関節は腕の上腕骨と肩甲骨で構成されている為です。関節部は基本的に受け皿(関節窩)になる凹側と丸くお皿にはまり込む(骨頭)ようになっている凸側とで構成されます。
肩関節の場合、関節窩が浅くできている為、自由な動きが可能となります。しかし骨頭が動いていけばいずれ関節窩にぶつかります、その為肩甲骨ごと動く事でより広い肩の動きを実現することが可能となります。
野球肩では骨頭を関節窩に引き付ける為の筋肉や靭帯の損傷、肩甲骨の動きが硬い為に腕を挙上時時に周りの筋肉で無理やり動く事で炎症が起きる、骨頭が関節窩に繰り返し衝突するなど
肩甲骨の役割の重要性を無視する事はできません。
当院では肩甲骨の可動性について独自のトレーニング法を取り入れ重点的に行なっていきます。
肩の痛みがなかなか治りにくいのは?
これらの病態や症状は骨や関節内だけではなく、肩周りの筋肉や靭帯が多く関わってきます。その為、実際に骨や関節内部に問題がない場合病院でレントゲンを撮影しても原因がわからずに安静しなければならない期間が延びてしまうこともあります。
特にレギュラー争いなどチーム内でも競争の激しいスポーツでは長期のけが人枠での練習は出来るだけさけなければなりません。
肩周りは運動時だけでなく普段の日常生活でも動かすため本当の安静は不可能に近く、一度発症してしまうと悪化する恐れがあります。誰にもなかなか相談できず思い詰めてしまったり、骨折なども引き起こすケースも少なくないので診察を行い原因を特定、早期回復のための治療を行っていきます。
スポーツによって自分のポジションでの動きや筋肉の状態をエコーで撮影するなど体のどこに何が起きているかをはっきりさせなければなりません。
損傷部を特定したうえで、損傷部になぜ負荷がかかってしまうのか、股関節・足首・頚部などあらゆる可能性を考え治療を開始していきます。
原因
野球肩では痛みが発生する瞬間のパターンが二つあり
- 投球・送球・バッティングにおける肩周辺の組織のオーバーユースにより少しづつ痛みがひどくなってくる。
- 一回の投球・送球・バッティングで急激に肩周辺に痛みが発生する
この二つの原因は明らかに異なるものですが、多くの場合一つ共通点があります。
それは肩だけの動きではなく体も一緒に回旋している状態で痛みが起きる点です。
本来イメージでは肩の動きで痛くなりそうですが実際に当院に来られている患者さんのほとんどは投球・送球・バッティングなど体全体を動かしているのに肩が痛くなっているケースです。
なぜ体全体の動きが伴っているのに肩が痛くなるのか、この原因として多いのが足裏の感覚の鈍感さ、股関節、肩甲骨の動きなどがあげられます。
今あげた三つの部位は無駄な力、いわゆる「りきみ」に関係している部位です。これらの連動性、感覚の鈍感さは体に不必要な力を与え、可動域が広く、動作の多い肩に負荷が集中してしまいます。
その為、プレー中のパフォーマンスが低下している状態やコンディションがすぐれないときはケガに注意しなければなりません。ケガがきっかけで調子が悪くなることも多いですがむしろその時こそパフォーマンスを見直し体を作り直すきっかけにもなります。

ピッチングフォーム
起こりやすいスポーツ
バスケットボール・ラグビー・テニス・アメリカンフットボール・バレーボール・野球・卓球・ハンドボール・トレッキング・ソフトボール・ラクロス
症状
野球肩は肩周辺に起きる炎症、ケガ、損傷の総称であるため症状は様々です。
投球時にはどのタイミング痛くなるかも損傷部によって異なってきます。
- キャッチボール、素振り、シャドーで肩の前方や後方に痛みがある
- バレーボールやテニスなど腕を振り切った時に肩に痛みがある
- シャドーは痛くないがボールを持ち投げようとすると肩に痛みがでる
- 首の動きに伴って肩に引っ掛かり感、違和感がでる
- 腕を背中に回す動きなど肩を捻るような動作をしたときに痛みがでる
- 症状がひどくなるとコップを持ったり軽い負荷で痛みが出る
野球肩は初期症状では痛みがほとんど感じず、違和感・引っ掛かり感から始まることが多く見逃されやすいです。違和感が出てきた時点で運動時の動きを見直す必要があります
やまぐち整骨院の野球肩への治療
当院では野球肩はなぜそこに負荷のかかる動きになってしまっているのかを追究し治療を行っていきます。

①来院時にエコーにて患部の炎症状態・部位を確認し説明させていただきます。
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②その後スティムアップやバランスボードを使い現在の身体の使い方を確認。
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③アキュスコープ・マイオパルスにより患部の局所治療、関連部の治療
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痛みの確認後
④スティムアップ・バランスボードにより身体の使い方の修正・再発予防を行う
症状によって来ていただく頻度や期間は異なりますので診察後に施術計画についてご相談させていただきます。
野球肩でお悩みならやまぐち整骨院へご相談ください!
現在の症状や治療に対して悩まれている方・相談だけしたいという方も遠慮なくお問い合わせくださいね。お待ちしております。